金融営業部に所属し、投資信託会社様を中心に営業活動をしています。
金融関係のお客様を専門にした営業部があるのは、印刷業界ではめずらしいかと思います。
投資家の方が投資信託を購入するにあたり目を通す「交付目論見書」や、販売員の方が投資家の方に向けて、より商品の良さをお伝えしやすくなるようにする「販売用資料」といった、一般に広くは出回らないような印刷物を作らせていただいています。弊社が長年培ったノウハウを駆使して、それらのデザイン制作の手配から校正・印刷・納品手配までを行っています。
長い歴史と、一から多くの人と関わり作り上げる印刷という仕事に魅力を感じたためです。
人とコミュニケーションを取りながら何かを作る仕事がしたいと思っていたので、印刷の営業職は自分に向いていたと思います。私は大学を出て、普通に就職活動をして、新卒採用を受けましたが、同じように新卒入社で何十年と続いていらっしゃる先輩方も多いですね。それだけ人材に恵まれていて、居心地が良い職場なのだと思います。
お客様から「ありがとう」と感謝されるときですね。「伊坂さんにしか頼めない」とのお言葉を頂戴できたときにやはりやりがいを感じます。
投信業界の印刷物は、大きな金額を扱っているので、記載内容の正確さも然ることながら、前後の整合性も大事です。何年も通して改訂のご依頼をいただいて、その度に目を通してきたからこそ気がつける点も多くあります。お客様以上にお客様のファンドを理解するくらいの気持ちで向き合っていますので、そこが信頼に結びついているのかもしれません。
昔、投信業界の制度改正があった際に、資料を一斉改訂する案件に数か月かけ、深夜まで対応したのはとても印象的です。あの時は大変でした――今ではそんなこともないですけどね。
忙しいなかでもいかにブレずに正しく、いつも通り丁寧に対処できるかを意識してきました。少しくらいの逆境でも、トラブルが起きても、あの日々を乗り越えた自分なら大丈夫だと思えるのです。
他の人と同じ話をしているかもしれませんが、お客様にストレスをおかけしないことに配慮し、校正の段階からミスなくスピーディーに対応することを心がけています。
営業は正確さと同じくらいスピードが物を言います。電話応対やメール一本でも差のつくような、お客様にとって常に身近でお役に立つ存在でいたいのです。
デザインの仕事では、必ず販売員の方の気持ちになって自社の提案を吟味しますね。見やすさと分かりやすさ、自然かつ目を惹く色使い。時にはデザイナーと何回もミーティングを重ねてコンペに臨みます。
若い人間にも責任を持たせて、積極的に顧客を任せる点です。若手でも委縮しない環境がある会社だと思います。
お客様にとって会社の窓口は営業であって、営業担当の印象=伊坂美術印刷の印象になります。長年同じ営業が就くスタイルだと、信頼も深まり安定したお取引ができる反面、次世代への引継が困難になるというデメリットもあるのです。
若手に任せるのは危なっかしい面もありますが、そこは精いっぱい面倒を見ながら、一日でも早く独り立ちさせ、会社の看板を背負って立ってほしいと願っています。
私も先輩の仕事を受け継いだ時に、お客様、そして携わる制作現場のみなさまに「先代と変わらぬパフォーマンス、それ以上のもの」を感じてもらえるようにと鍛錬してきました。常にお客様の満足を考え行動し、どんな状況でも実直に取り組むことが大切で、それを当り前にこなしている営業が多い印象です。
今まで通り『顧客第一主義』を続けながら、印刷だけではないお客様の潜在的ニーズに働きかけることだと思います。
私たちが最近注力しているのは、投資信託会社様向けのCMSシステムの構築です。
ペーパーレスが進み、金融商品の取り扱いも電子交付が主流となっていく中で、交付目論見書も当然HTML化が求められます。そこで若手メンバーや制作現場の協力のもと、弊社オリジナルのシステムを構築し、お客様のDXに貢献することを目指し開発中です。
これからは受注産業的な仕事の請け方ではなく、お客様のお悩みを解決するコンサルティング型の提案営業が重要です。弊社が印刷会社を謳い続ける時代も終わりつつあります。
古手側から言うのも何ですが、すごく面倒見の良い、伸び伸びと働ける会社だと思っています。ひたむきに素直に励んでいれば、必ず手を差し伸べてくれる人がいます。
印刷やデザイン、DXを基軸に新しい事業も模索しているので、チャレンジャーな人も大歓迎です。今あるものと新しいもの、メリハリをつけてどちらも追求しましょう。
そして、何故かおじさんばかりインタビューされているけど、ちゃんと若い子もいるので安心してほしいです(笑)。何卒よろしくお願いいたします。