伊坂美術印刷株式会社

伊坂の人

早く正しく美しく
技術と連携がなせる業

岡崎 貴志プリプレス部

―普段の仕事について教えてください。

製版作業です。DTP(Desktop Publishing:パソコン上で印刷物のデータを制作すること)とも言います。
エンタメ系から金融関連の仕事もしますので、業界は幅広く、商材もさまざまです。フライヤーやリーフレット、カタログ、封筒、DM、ノベルティなどなど。オンデマンドプリンターで製本まで仕上げて出荷することもあります。

―伊坂美術印刷に入社した経緯を教えてください。

弊社は最寄り駅が茅場町駅なのですが、日比谷線で秋葉原を通って通勤しています。そう、ぶっちゃけて言ってしまえば、パソコンや家電が好きで、会社帰りに秋葉原に立ち寄りたかったからです(笑)。
また、学生時代に美術部・美術係・美化委員だったため社名にピンときました。そういう直感って大切だと思っていたので。しかし近年は美術書、写真集などの案件は残念ながら減ってきているのが現状ですね。

いかなる無茶難題も
技術と連携で乗り越える

―伊坂美術印刷の魅力はどこだと思いますか?

営業も現場も個人の能力が非常に高いと思います。
普通の印刷会社だったらお断りしてしまうのではないか、という無茶難題にも、お客様のご要望通りに、はたまたそれ以上のパフォーマンスで応えている印象です。
それはひとえにお客様のご期待とご発注あってこそですが、営業もその度に鍛え抜かれ、私たち現場の技術もレベルアップしています。営業からメール一本、時に電話一本でポンっとえげつない納期のお仕事がきたとしても、なんだかんだでこなせちゃうんですよね。協力体制がしっかり敷かれているので、レタッチでも校正でも下版でも、あうんの呼吸で進んでいきます。現場の力量を見定めて手配する営業の手腕、ミスなく迅速にこなす現場、見事な連携が取れています。

―仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか? また、印象に残っている仕事はありますか?

難易度の高い業務が効率良く処理できた時です。
じっくり時間をかけて良いものを作るよりも、あんなに山積みだったのに定時までに仕上げられた!という方が嬉しいです。
私生活でも株主優待を活用したり、ふるさと納税や株式投資やポイ活、クーポンアプリ、チラシの特売情報なんかを追ったりして、効率良くお金を回していくのが好きなのですが、それに通ずる感覚もあるかもしれません。最小限の行動で最大限の利益を得たいのです。

印象に残っている仕事は、そうですね。
トレインジャック(電車のジャック広告)でしょうか。広告代理店さんのお仕事は大変な面もありますが、壮大で、仕様も凝っていてやりがいがあります。街中で自分が関わった仕事を見かける機会もあるので、なおさら。

早く正しく美しく
お客様が望むことを汲み取る

―より良い仕事のために工夫していることや努力していることはありますか?

いつも心がけているのは、「早く正しく美しく」。
どんな仕事でも、時間をたっぷりかければ大抵は綺麗に仕上がります。けれどそれでは多くの仕事は捌けない。私たちの仕事に求められるのは「能率」です。文字修正でもレイアウト変更でもデータ納品でも、営業に引かれた納期よりも前倒しして出すつもりで取りかかります。そうすることで、営業も余裕をもって中身をチェックできるし、お客様にも早く出せますから。

早くても間違っていたらガッカリですし二度手間なので、もちろん正確さも無視できません。
修正指示のない箇所に矛盾は生じていないか、データトラブルが起きていないか、自分の動作だけでなく周辺の「正しさ」も精査します。

あと、これは意外と忘れられがちなのですが、何でも言われた通りにデータをいじれば良いわけではなくて、デザインやレイアウトを含めて、DTP的に美しく整っているかも大切だと思いますね。
例えば、Office系ソフトを印刷データに変換したら改行が崩れて、全体のレイアウトバランスが悪くなってしまった。画像を差し替えたら、周りの画像と比べて明らかに解像度が劣っている。では、営業やお客様がそれらを予期していただろうかと言ったら大抵そんなことはなくて、印刷物の美しさが損なわれないよう、我々オペレーターが助言して未然に防ぐ必要があります。
営業は指示通りに修正していち早く提出したいと思っていても、お客様はどうだろうかと考えます。営業が望んでいることだけではなく、お客様が望んでいることを汲み取るよう努めています。

―これからの伊坂美術印刷に必要なことは何だと思いますか?

製造業からサービス業へ、受注生産からPB商品開発へ、BtoBからBtoCへ。
それぞれ語ると長くなってしまいますが、とりあえず、毎月同じ案件をこなすだけではやっていけないでしょうね。得意分野を活かしつつも、思い切った方向に舵を切っていくべきかなと。
M&Aや事業縮小などではなく、「isakaにしかない」価値を創出して、発信して、それがビジネスとして成り立ったらベストだと思います。

興味のある仕事でなくても
仕事の中に興味が見つかるかも

―最後に、これから求人を考えている方に向けてお願いします

デザインやDTPが好きで、興味があってこの業界に入る方もいらっしゃいますが、私は逆でした。
苦手なジャンルではないけれど特別情熱があるわけでもない、程度でとりあえず飛び込んで始めてみたら、案外自分の興味の湧く仕事に巡り合う機会がありました。家電メーカーの新商品がチェックできたり、投資信託の情報が手に入りやすかったりと、プライベートと交わる点が見つかると楽しいものです。
肩の力を抜いて、何でもとりあえず始めてみることをおすすめします。仕事をしていく中で、きっといろいろな発見や楽しさに出会えると思いますよ。

伊坂の人